岡野バルブ製造株式会社(6492)は、日本国内で原子力発電所の再稼働が進む中、バルブ需要が急速に高まっています。
2024年2Q決算では、原子力関連事業をはじめとした同社の主力事業がどのように業績を押し上げたかが注目されます。
この記事では、最新の決算情報を詳しく分析し、需要拡大が株価に与える影響を予測していきます。
岡野バルブ製造の事業内容は?
岡野バルブ製造株式会社は、発電プラント用バルブの製造およびメンテナンスを主要事業とする企業です。
主に原子力発電所や火力発電所向けにバルブを設計・製造し、特定重大事故等対処施設用の弁や自家発電設備向けのバルブも供給しています。
また、発電プラントの運転維持のための取替部品も提供し、定期点検や修理、廃炉作業の関連工事も手掛けています。
最近の業績は非常に好調で、発電プラント向けバルブの需要増加やメンテナンス部門の効率化によるものです。
将来の展望
原子力発電所の再稼働が進む中で、岡野バルブ製造の需要がさらに高まることが期待されています。
国内外の新規発電プロジェクト向けのバルブ供給が予定されており、今後の成長が期待されます。
岡野バルブ製造の決算分析(2024年11月期決算短信)
2024年7月5日に発表された2024年11月期の決算短信を基に、岡野バルブ製造の決算分析をしています。
岡野バルブ製造の決算情報は株探で確認できます。成長性や収益性、業績修正の一覧を確認するには、株探プレミアムの申し込みが必要です。
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今回の決算で重視するべき点は下記の通りです。
- 経営成績の説明
- 財政状態の説明
- 将来予測
それぞれについて詳しく見てみましょう。
経営成績の説明
バルブ製造部門とメンテナンス部門で売上高が前年同期比22.6%増加しています。
営業利益が273.2%、経常利益が222.8%、四半期純利益が150.8%それぞれ増加しています。
主な要因
- 原子力発電所の再稼働への期待と廃炉作業の進行。
- バルブ製造部門では国内外の発電所向け弁販売が好調。
- メンテナンス部門では原子力発電所および火力発電所の点検工事が好調。
財政状態の説明
・資産の増加:前連結会計年度末と比べ792百万円増加し、13,500百万円に。
・負債の増加:前連結会計年度末と比べ185百万円増加し、2,882百万円に。
・純資産の増加:利益剰余金が547百万円増加し、前連結会計年度末と比べ607百万円増加し、10,618百万円に。
将来予測
第3四半期以降の売上高および利益は、通期業績予想と同水準で推移する見込みです。
バルブ製造部門では、東海第二発電所やシンガポールのKeppel Sakra Cogen発電所向けの弁販売が主力。
メンテナンス部門では島根原子力発電所、女川原子力発電所、福島第一原子力発電所の点検・設置工事が予定しています。
岡野バルブ製造の株価予測(2024年11月期決算短信)
現在の業績は非常に好調であり、将来の見通しも安定しているため、短期的には株価上昇の可能性が高いと予測されます。
進捗率は85.2%に達しているため、再び上方修正の可能性が高いと予測されます。
前回は6月12日に上方修正が出ています。
上方修正の理由は、
島根原子力発電所2号機の再稼働工事の前倒しや、火力・原子力発電所向けの取替部品の販売好調、上越火力発電所や能登半島地震に伴う七尾大田火力発電所の点検工事の増加により、期初の予想を大幅に上回る見込みです。
利益面では、高採算の取替部品の販売割合増加とメンテナンス部門の効率化が奏功し、こちらも期初予想を大幅に上回る見込みとなっています。
目標株価の予測
7月8日に目標株価を設定
8,803円~9,882円を目標
次の決算発表(約3ヶ月後)までの目標株価です。これは独自のルールに基づいて算出していますが、必ずしもこの株価に到達するとは限りません。
目標株価の結果
最高値の株価
7月9日に6,400円まで上がるが目標株価には到達せず。
決算翌日始値5,900円、最高値6,400円、+8.47%上昇。
岡野バルブ製造のチャート分析
チャート画像は「TradingView」のものを使用しています。日足以外のチャートは、TradingViewのサイトかアプリてご確認ください。
7月8日
決算発表翌日にギャップアップで始まり、直近高値を超えて大幅上昇しています。
7月9日
4月の最高値付近まで上昇しています。その後、高値を意識した動きになり売られ下落しています。
まとめ
2024年3月期の決算を基にした岡野バルブ製造(6492)を分析し予測を出しました。
今後の売上高および利益が通期業績予想と同水準で推移すると見込まれており、安定的な収益が期待されます。
投資判断の参考にしていただければ幸いです。