チヨダ(8185)は、靴の小売り業界で広く認知されている企業で、特に「スパットシューズ」ブランドが消費者からの支持を集めています。
2025年2Qの決算では、この人気商品が業績を大きく押し上げ、売上・利益ともに好調な結果となりました。コロナ禍後の外出機会の増加も後押しとなり、同社の成長に拍車がかかっています。
この記事では、チヨダの最新決算内容とスパットシューズがもたらした影響を分析し、今後の株価予測について解説します。
チヨダの事業内容は?
主に靴の小売事業を中心に展開する企業です。以下に主要な事業内容を説明します。
1. 靴事業
チヨダの中核事業であり、「シュープラザ」や「東京靴流通センター」といった靴専門店を全国展開しています。これらの店舗では、スポーツシューズからビジネスシューズ、カジュアルシューズまで、幅広い靴を取り扱っています。
特に、プライベートブランド商品に力を入れており、以下のようなラインナップがあります。
- セダークレスト: 履き心地を重視した靴で、特に「スパットシューズ」がヒット商品。
- フワラク: ニット素材やリラックスを重視した快適な靴。
2. 衣料品事業
靴事業に次いで展開しているのが衣料品事業です。こちらでは、特に機能性を重視した衣料品の販売が行われており、プライベートブランドとして「NAVY」の「SA・RA・RI」シリーズなど、季節性や機能性に特化した商品を提供しています。
また、近年では株式会社ワールドとの協業によるブランド「HusHusH」も展開し、客層の拡大に取り組んでいます。
3. EC事業および法人向け事業
チヨダは近年、EC(電子商取引)事業にも注力しています。自社ECサイトを運営し、デジタルマーケティングやアプリ会員向けのサービスを強化することで、オンラインでの売上を伸ばしています。
さらに、法人向け事業(卸売)を強化することで、販売チャネルの多様化を図り、安定した収益源の確保にも努めています。
チヨダの決算分析(2025年2月期第2四半期決算短信)
2024年10月11日に発表された2025年2月期第2四半期の決算短信を基に、決算分析をしています。
チヨダの決算情報は株探で確認できます。成長性や収益性、業績修正の一覧を確認するには、株探プレミアムの申し込みが必要です。
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今回の決算で重視するべき点は下記の通りです。
- 売上高と利益
- 財政状態
それぞれについて詳しく見てみましょう。
1. 売上高と利益
・売上高: 48,854百万円(前年同期比1.6%増)
・営業利益: 1,614百万円(同74.1%増)
・経常利益: 1,829百万円(同70.8%増)
・中間純利益: 1,588百万円(同91.2%増)
売上高は48,854百万円で前年同期比1.6%増。個人消費の回復やインバウンド需要増加が寄与。
靴事業は特に好調で、売上高は42,292百万円(前年同期比5.9%増)。プライベートブランド商品が好調で、特に「スパットシューズ」がヒット。
衣料品事業は苦戦しており、売上高は6,561百万円(前年同期比19.4%減)。不採算店舗の閉鎖や在庫処分の取り組みが行われている。
2. 財政状態
・総資産: 84,979百万円(前年度比217百万円増)
・負債合計: 32,342百万円(前年度比567百万円減)
・自己資本比率: 61.0%(前年度比1.1ポイント増)
チヨダの株価予測(2025年2月期第2四半期決算短信)
靴事業の好調な業績が株価を押し上げる要因となる一方、衣料品事業の厳しい状況が全体のリスクを高めているため、短期的には上昇余地があるものの、長期的な視点では慎重な観察が必要です。
目標株価の予測
10月15日に目標株価を設定
1,470円~1,634円を目標
次の決算発表(約3ヶ月後)までの目標株価です。これは独自のルールに基づいて算出していますが、必ずしもこの株価に到達するとは限りません。
目標株価の結果
最高値の株価
予測した目標株価の結果は、次の決算発表までに追加予定です。
チヨダのチャート分析
チャート画像は「TradingView」のものを使用しています。日足以外のチャートは、TradingViewのサイトかアプリてご確認ください。
まとめ
2025年2月期第2四半期の決算を基にしたチヨダ(8185)を分析し予測を出しました。
決算内容は好調であり、特に靴事業が株価のポジティブなトリガーとなる可能性が高いです。ただし、衣料品事業の不振やコスト増加のリスクを考慮する必要があります。
投資判断の参考にしていただければ幸いです。