NexTone(7094)は、音楽著作権の管理や配信ビジネスを手がける注目の企業です。
2025年4Q決算では、配信市場の拡大を背景に事業が順調に成長しており、今後の収益拡大にも期待が高まっています。
この記事では、NexToneの最新決算内容を詳しく分析します。
NexToneの事業内容は?
NexTone(ネクストーン)は、音楽著作権の管理・収益化を行う著作権管理事業者です。JASRACと並ぶ権利管理団体のひとつで、特にデジタル分野に強みを持つ新興企業です。
近年、YouTubeやTikTokなどの動画配信サービスの普及により、音楽著作権の収益化ニーズが急増しています。NexToneは、その流れに乗って成長してきた企業です。
1. 音楽著作権の管理・収益化
NexToneは、音楽の作詞者・作曲者・音楽出版社などから著作権の管理を受託し、以下の業務を行っています。
・利用許諾業務:音楽を使用したい企業に許可を出し、利用料を徴収
・使用料の回収と分配:使用された曲のデータを収集・分析し、正確に著作権者へ分配
・著作隣接権の管理:アーティストやレコード会社など、演奏や録音に関わる権利もサポート
2. デジタル音楽市場への対応力
NexToneの強みは、デジタル時代に最適化された権利処理にあります。
・YouTubeとの連携:コンテンツIDを活用し、動画内で使用された音楽から収益を自動的に還元
・ストリーミング配信対応:Spotify、Apple Musicなど、世界中のサービスに対応可能
・グローバル展開:海外の著作権管理団体と連携し、世界中の音楽使用に対応
3. クリエイター支援
NexToneは、音楽クリエイターや権利者の利益最大化を重視しています。
・透明性の高い収支レポートの提供
・迅速な分配スケジュール
・独自の分析ツールでのマーケティング支援
NexToneの決算分析(2025年3月期決算短信)
2025年5月13日に発表された2025年3月期の決算短信を基に、決算分析をしています。
NexToneの決算情報は株探で確認できます。成長性や収益性、業績修正の一覧を確認するには、株探プレミアムの申し込みが必要です。
それぞれについて詳しく見てみましょう。
1. 決算ハイライト(2025年3月期)
・売上高:194.1億円(+44.5%)・営業利益:10.0億円(+54.9%)・経常利益:10.2億円(+57.4%)・純利益:6.9億円(+30.3%)
昨年買収した「レコチョク」グループを今期から通期で連結したことで、売上・利益ともに大きく成長しています。
音楽配信やYouTubeなどの権利処理を一手に担っているため、安定したストック型の収益が魅力です。
2. セグメント別で見る注目ポイント
✅ 著作権管理事業
・楽曲数:69.1万曲(+16.5万曲)・営業利益:6.9億円(+32.2%)
インタラクティブ配信や録音権の使用料が伸びていて、ストック型の中核事業として堅調です。
✅ DD(デジタルディストリビューション)事業
・VTuberやゲーム楽曲の使用が拡大。・営業利益:9.6億円(+22.5%)
今後もYouTubeや海外市場の拡大余地が大きいです。
✅ 音楽配信事業
・売上:75.8億円(+90.7%)・営業利益:13.3億円(+136.6%)
dヒッツなど、個人向け配信サービスの値上げが効きました。
✅ ビジネスサポート事業
売上増(+14.5%)ながらも赤字が-4.2億円と拡大中。まだ先行投資フェーズなので、黒字転換が今後のカギになりそうです。
3. 財務と株主還元もチェック
・無借金経営&純資産57億円超・現預金:96億円・2026年3月期から:初の年間配当20円を実施予定
配当スタートは投資家にとって大きなポジティブ要因。さらに、2027年のプライム市場上場を目指すと明言しており、材料豊富です。
NexToneの株価予測(2025年3月期決算短信)
増収増益、初配当、上場期待と、ポジティブ要素が揃っていて、今後の株価には上昇圧力がかかりやすいと思います。
目標株価の予測
5月13日に目標株価を設定
2,214円~3,087円を目標
次の決算発表(約3ヶ月後)までの目標株価です。これは独自のルールに基づいて算出していますが、必ずしもこの株価に到達するとは限りません。
目標株価の結果
最高値の株価
予測した目標株価の結果は、次の決算発表までに追加予定です。
ブイ・テクノロジーのチャート分析
日足チャート
2025年5月13日13:00に決算が発表されストップ高となり、1月の最高値を更新しました。
月足チャート
月足で見ると上昇余地は十分あると判断できます。
チャート画像は「TradingView」のものを使用しています。日足以外のチャートは、TradingViewのサイトかアプリてご確認ください。
まとめ
NexTone(7094)は、著作権管理や音楽配信といった成長分野に強みを持ち、2025年4Qも堅調な業績を維持しました。
今後もストリーミング市場の拡大や、著作権ビジネスの重要性が増す中で、同社のビジネスモデルは中長期的な成長が期待できます。