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【初心者向け】グロース投資の基本!成長株の見つけ方と失敗しない投資のコツ

2025年3月1日

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グロース投資は、株式投資の代表的な手法の一つで、将来の成長が期待できる銘柄を見つけて投資することを目的としています。

この投資法では、今後大きく成長する企業を見極めることが重要なポイントとなります。

この記事では、グロース投資の基本的な考え方や成長株の見つけ方、さらに失敗を防ぐコツについて詳しく解説します。

グロース投資とは?

グロース投資とは?

グロース投資とは、これから大きく成長しそうな企業にお金を出して応援する投資の方法です。特に、売上や利益がどんどん伸びている会社や、将来の成長が期待される会社に注目します。

このような会社は、新しい技術を開発したり、まだ広がっていない分野でビジネスを始めたりして、急なスピードで大きくなっていくことが多いです。

成長を優先するため、お金を会社の中に戻して使うことが多く、株を持っている人に配当金(※会社からもらえるお金)はほとんど出ないこともあります。

具体的には、次のような特徴を持つ企業が対象になります。

✅ 過去に売上や利益がぐんぐん伸びている。
✅ 他の会社がやっていないような、新しい技術やサービスを提供している。
✅ これから広がっていくと考えられる分野で仕事をしている。

このような会社は、今すぐにはたくさんの利益を出していなくても、何年か後には大きく成長し、大きな儲けを生む可能性があります。

そのため、将来の伸びしろを信じて投資する人たちにとって、魅力的な選択肢になるのです。

グロース投資でよく使われる主な指標

グロース投資で使用する主な指標

グロース投資では、「この会社は本当に成長しているのか?」をはかるために、いくつかの数字をチェックします。

これらの数字を使えば、感覚ではなく根拠をもとに投資判断を行うことができます。もし、過去のデータまでさかのぼって調べたい場合は、「株探プレミアム」で確認することもできます。

それでは、一つずつ見ていきましょう。

1. 売上高の成長率

これは「売上が、前の年に比べてどれだけ増えたか」を表す数字です。

たとえば、売上が前年よりも20%以上増えている会社は、市場を広げていると考えられます。

このような会社は、将来もっと大きくなる可能性が高いため、グロース投資の対象として注目されやすいです。

売上の伸びは、会社の勢いをはかるうえでとても大切なポイントです。

2. EPS(1株あたりの利益)

これは「会社の儲けを、株1つあたりに分けた金額」のことです。

EPSが毎年増えている会社は、しっかり利益を出し続けているという証拠になります。また、その利益を使って新しいことに挑戦している会社は、さらに成長が期待できます。

EPS(1株当たり利益)については、下記の記事でご覧ください。

3. ROE(自己資本利益率)

ROEとは、「株主から集めたお金を、うまく使って儲けを出しているか」を表す数字です。

普通は15%以上あると、「この会社はお金の使い方がうまい」と評価されます。

ROEが高い会社は、しっかりと利益を出す力があると考えられるため、将来も成長が続く可能性があります。

ROE(自己資本利益率)については、下記の記事でご覧ください。

4. PEGレシオ

PEGレシオは、「株価が高すぎるかどうか」を、会社の成長スピードと比べて判断するための指標です。

具体的には、株価の高さを表すPERを、EPSの成長率で割って計算します。

PEGレシオが1より小さいと、「今の株価は、成長に見合った価格より安いかもしれない」と考えられます。

投資のタイミングを見極める際に役立つ数字です。

PEGレシオについては、下記の記事でご覧ください。

5. 営業利益率

営業利益率とは、「売上のうち、どのくらいが本業の儲けになっているか」を表すものです。

たとえば、同じくらい売れている会社でも、利益率が高いほうが、経費の使い方がうまく、強いビジネスをしているといえます。

業界の平均よりも高い営業利益率を持つ会社は、成長を支える力がしっかりしていると判断されます。

6. フリーキャッシュフロー

これは、「会社が自由に使えるお金がどれだけあるか」を示す指標です。

たとえば、売上から必要な支出を引いたあとに残るお金が多ければ、会社は将来の投資や、景気の変化への備えができます。

フリーキャッシュフローが安定してプラスの会社は、長く安心して応援できる会社といえるでしょう。

フリーキャッシュフローについては、下記の記事でご覧ください。

7. PSR(株価売上高倍率)

PSRは、「その会社の株価が、売上と比べて高すぎないか」を見るための数字です。

普通は売上に対して何倍の株価かを見るのですが、成長企業の場合、PSRが10倍を超えることもあります。ただし、売上がしっかり伸びていれば、その高さは問題とされないこともあります。

利益がまだ少ないけれど、これから大きくなる会社を見るときに役立つ指標です。

グロース投資のリスクについて

グロース投資のリスク要因

成長を期待して行う「グロース投資」は、大きな利益を得られる可能性がある一方で、いくつか注意すべきリスクも存在します。

ここでは、主なリスクとその対策について解説いたします。

1.  会社の成長が止まるおそれ

グロース投資では、会社がこれから大きく伸びるという前提で株価が高くなります。

しかし、もし思ったように売上や利益が増えなければ、「期待外れ」と見なされて、株価が急に下がることがあります。

このような事態を避けるためには、「売上や利益が本当に伸びているか」「成長の理由がはっきりしているか」を、決算などの数字でしっかり確認することが大切です。

2. 金利が上がることによる影響

金利が上がると、「将来の利益の価値」が下がるため、成長株が売られやすくなります。

特に、今はあまり利益が出ていないけれど将来に期待されている会社は、その影響を強く受ける傾向があります。

そのため、金利や物価などの経済ニュース中央銀行の発表などには、日頃から目を向けておきましょう。

3. 景気が悪くなるリスク

景気が落ち込むと、人や企業がお金を使わなくなり、会社の売上が減ることがあります。

すると、いくらいい計画を立てていても、思ったように成長できなくなる可能性があるのです。

このリスクを避けるには、「景気全体が良くなっているかどうか」や「会社が不景気でも強い分野にいるかどうか」を見極めることが重要です。

4. ライバルの存在や市場の変化

成長企業といえども、いつ新しいライバルが登場するかわかりません。

また、大手企業が似た商品を出してきたときは、シェアを奪われることもあります。

業界の動きや競争の激しさについても、ニュースや決算資料などから情報を集め、しっかりとチェックしておきたいところです。

5. 経営やお金まわりの問題

グロース企業は、社長や創業者の手腕に頼っていることが多く、経営陣が変わったり失敗したりすると、株価に大きな影響を与えることがあります。

また、成長のためにたくさんお金を使うため、自己資金が足りなくなり、追加でお金を借りたり株を増やしたりする必要が出てくるかもしれません。

こうしたリスクを避けるためにも、「財務の安定性」や「借金の量」なども確認しておくことをおすすめします。

6. 法律やルールの変更リスク

新しい分野で成長している企業、たとえば医療やIT(情報技術)の会社は、国の法律や世界のルールが変わると、それだけで大きな影響を受けることがあります。

たとえば、「個人情報をもっと厳しく管理しなさい」といった法律ができれば、それに対応するためのコストや制限が増える可能性もあります。

こうした変化を事前に知るには、関連するニュースをこまめに確認することが大切です。

7. 投資家の気持ちが変わるリスク

株式市場では、「実際の業績」だけでなく、「みんながどう感じているか(=気持ちやムード)」も株価に大きく影響します。

たとえば、何か不安なニュースが出ただけで、よい決算が出ていても株価が下がることがあります。グロース株は期待が高いため、気持ちの変化による値動きが大きくなりがちです。

一時的なムードに振り回されないように、「自分の判断軸」を持ち、冷静に情報を見極める力が求められます。

グロース投資の失敗しないコツ

グロース投資は、大きな成長が見込まれる企業に投資することで、大きな利益を狙える手法です。ただし、しっかりと調べずに投資すると、思わぬ損失を招くこともあります。

ここでは、成功するための大切なコツを紹介します。

それぞれのポイントを一つずつ見ていきましょう。

1. 成長の「質」を見極める

ただ売上が伸びているだけでは、本当に良い企業とは言えません。

その成長が長く続くのか、企業の強みは何かを見極めることが大切です。

☑ 給料だけでなく、利益も一緒にのびているか
☑ 競争に勝てるちからはなにがあるか。ブランド力や技術力、特許があるかなど
☑ 一時的なブームではなく、長く伸びていくトレンドに乗っているか

2. 適切な株価かどうかを確認する

グロース株は、期待が先行して株価が高くなりがちです。

買う前に、本当にその株価が見合っているのかを確認しましょう。

☑ PER(株価収益率)が高すぎないか。
☑ PSR(株価売上高倍率)が10倍以上の場合は注意。
☑ 成長率と比べて株価が割安かどうか。

3. 金利や景気の動きを見る

グロース株は、金利や景気の変化に影響を受けやすい特徴があります。

特に金利が上がると株価が下がることが多いため、経済の動きを日ごろからチェックしておくことが大切です。

☑ 金利が上がると、将来のお金の価値が下がるため、株価が下がりやすくなります。
☑ 景気が悪くなると、企業の業績も下がりやすくなります。
☑ 米国の中央銀行(FRB)の政策や発表にも注目しましょう。

4. 財務の健全さをチェックする

企業の成長にはお金が必要です。

黒字でも、お金の流れ(キャッシュフロー)が悪い企業には注意が必要です。決算書を見て、お金の出入りを確認しましょう。

☑ お金の余裕(フリーキャッシュフロー)がちゃんとあるか。
☑ 借金が多すぎないか。
☑ 自分たちの資金(自己資本)がしっかりしているか。

トレンドに乗りすぎないことも大切

AI(人工知能)や電気自動車など、注目される分野は人気がありますが、過熱していると割高な株をつかむことになります。話題性に流されず、企業の本当の力を見極めましょう。

☑ 話題の分野でも、冷静に企業の中身を見る。
☑ 短期的なブームではなく、長く伸びるかどうかを判断。
☑ 過去に急騰した株は、今後も伸びるとは限りません。

5. 目標株価と損切りラインを決める

感情に流されないためには、あらかじめ「どのくらいまで上がったら売るか」「どのくらい下がったら売るか」を決めておくことが大切です。

☑ 決算が悪ければ、一部を売るなど柔軟に対応する。
☑ バブルのような急騰には注意が必要。
☑ 例えば「3回連続で業績が悪化したら売る」など、自分なりのルールを作りましょう。

まとめ

グロース投資は、大きな利益が狙える方法ですが、注意するポイントもたくさんあります。

企業の中身をしっかり調べ、世の中の動きにも目を向けながら、自分のルールに沿った冷静な判断が成功への近道です。

まずは基本を学び、小さく始めて経験を積んでいくことをおすすめします。

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