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ボリンジャーバンドとは?基本の見方・使い方・戦略を完全ガイド

2025年2月20日

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ボリンジャーバンドは、株式投資やテクニカル分析において非常に重要な指標です。多くのトレーダーが、ボリンジャーバンドを使って価格の変動幅やトレンドを把握し、エントリーや決済のタイミングを判断しています。

この記事では、【ボリンジャーバンド】の基本的な仕組み、チャートでの見方、そして具体的な活用方法や戦略について、徹底的に解説します。

1. ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドは、移動平均線(SMA)を中心に、標準偏差(σ)を利用して上限線(アッパーバンド)と下限線(ロワーバンド)を描くことで、株価のボラティリティとトレンドを視覚化するテクニカル指標です。

移動平均線を基準にして、±2σ(標準偏差)を加減することで、株価が「買われすぎ」または「売られすぎ」と判断されるエリアを示します。

株価がボリンジャーバンドの外に出た場合、逆張り戦略やトレンド継続のサインとして利用されることが多いです。

※チャート画像は「TradingView」のものを使用しています。

2. ボリンジャーバンドの基本構成

ボリンジャーバンドは、以下の3本のラインで構成されています。

ボリンジャーバンドの基本構成

2-1. 中心線(中央移動平均線)

基準となる移動平均線(通常は20日または25日SMA)を使用。
ボリンジャーバンドの全体の動きを決定する重要な要素です。

2-2. 上限線(アッパーバンド)

中心線に標準偏差(σ)×2を加えたライン。
株価が上限線に達すると、ボリンジャーバンド上では「買われすぎ」のサインとされます。

2-3. 下限線(ロワーバンド)

中心線から標準偏差(σ)×2を差し引いたライン。
株価が下限線に到達すると、ボリンジャーバンド上では「売られすぎ」のサインと判断されます。

3. ボリンジャーバンドの基本的な見方とシグナル

ボリンジャーバンドのチャートを読む際のポイントは以下の通りです。

3-1. バンドウォーク(トレンドの継続)

バンドウォーク(トレンドの継続)

株価がボリンジャーバンドの上限(+2σ)または下限(−2σ)に沿って推移する場合、強いトレンドの継続が示唆されます。

※注意:バンドを一時的にブレイクしてもすぐに逆転するわけではありません。

3-2. スクイーズとエクスパンション

スクイーズ(収縮)とエクスパンション(拡大)

スクイーズ(収縮):ボリンジャーバンドの幅が縮小し、ボラティリティが低下している状態。
エクスパンション(拡大):バンド幅が拡大し、相場が大きく動く前兆。

※戦略:スクイーズ後のブレイクアウトを狙ったエントリーが有効です。

3-3. バンドブレイク

バンドブレイク(価格がバンドを突破)

株価がボリンジャーバンドの上限または下限を突破する動き。

株価がアッパーバンド(+2σ)を超える → 強い上昇トレンド継続の可能性
株価がロワーバンド(-2σ)を割り込む → 強い下落トレンド継続の可能性

※ポイント:単なるブレイクではなく、出来高などの他のテクニカル指標と併せて判断することが重要です。

4. ボリンジャーバンドを使ったトレード戦略

ボリンジャーバンドは、戦略に応じた複数のアプローチで活用できます。

ここでは代表的な3つの戦略を紹介します。

4-1. 逆張り戦略(リバウンド狙い)

逆張り戦略(バンドを利用したリバウンド狙い)

基本:株価がボリンジャーバンドの下限(-2σ)を割り込んだら買い、上限(+2σ)を超えたら売り。

※注意:強いトレンド時は逆張りが失敗しやすいため、他の指標との併用が推奨されます。

4-2. 順張り戦略(トレンド追従)

順張り戦略(バンドブレイクでエントリー)

基本:ボリンジャーバンドのバンドウォークに注目し、トレンド方向に合わせたエントリーを実施。

上昇トレンドでは「押し目買い」、下降トレンドでは「戻り売り」を狙います。

4-3. スクイーズ戦略(ボラティリティ狙い)

スクイーズ戦略(ボラティリティの低下を利用)

基本:ボリンジャーバンドが収縮(スクイーズ)しているタイミングで、エクスパンション時のブレイクアウトを狙います。

※戦略:大きなトレンド転換前のシグナルとして、エントリーポイントを見極めることがカギです。

5. ボリンジャーバンドの弱点と注意点

ボリンジャーバンドは非常に有用な指標ですが、以下のような弱点や注意点も存在します。適切な対策と他のテクニカル指標との併用が重要です。

5-1. シグナルの信頼性

問題点:強いトレンド時は、ボリンジャーバンドの「買われすぎ・売られすぎ」シグナルが機能しにくい場合があります。

対策:RSIやMACDなどのオシレーターと併用し、トレンドの方向性を必ず確認する。

5-2. フェイクシグナルの発生

問題点:通常のバンドブレイクではフェイクシグナルが多く発生する可能性がある。

対策:出来高や複数のテクニカル指標で裏付けを取る。

5-3. レンジ相場での過剰なシグナル

問題点:レンジ相場ではボリンジャーバンドのシグナルが頻発し、エントリーのタイミングが分かりにくい。

対策:移動平均線やRSIなど他の指標を併用して、無理なエントリーを避ける。

5-4. パラメータの設定

問題点:期間や標準偏差の設定によってボリンジャーバンドの幅やシグナルが大きく変動する。

対策:自身のトレードスタイルに合わせて、パラメータ(例:短期なら10~15日+2.5σ、中期なら20~25日+2σ、長期なら50日+1.5σ)を調整する。

5-5. 未来予測の限界

問題点:ボリンジャーバンドは過去データに基づくため、急激なサプライズやファンダメンタルズの変化には対応できない。

対策:決算発表や経済指標など、ファンダメンタル分析との併用と、リスク管理(損切りルールの徹底)が必須です。

ファンダメンタル分析は以下の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

まとめ表

弱点 注意点 対策
買われすぎ・売られすぎシグナルの信頼性低下 強いトレンド時に逆張りが失敗しやすい RSIやMACDとの併用でトレンド確認
フェイクシグナルの発生 バンドブレイクが本物か見極めが必要 出来高や他指標との照合
レンジ相場での過剰シグナル エントリーポイントの見極めが困難 他の指標を併用し、エントリー控え
パラメータ設定の変動性 設定次第でバンド幅が大幅変動 トレードスタイルに合わせた調整
未来予測の限界 急変する相場には対応できない ファンダメンタルズ分析とリスク管理の徹底

6. ボリンジャーバンドのよくある質問

Q1. ボリンジャーバンドと移動平均線の違いは?

移動平均線は株価のトレンドを示しますが、ボリンジャーバンドはそのトレンドに加えて、価格の変動幅(ボラティリティ)も同時に捉えることができます。

Q2. バンドウォークとは何ですか?

バンドウォークは、株価がボリンジャーバンドの上限または下限に沿って推移し、トレンドが継続している状態を示します。

Q3. 他の指標と組み合わせると効果的ですか?

はい。RSI、MACD、出来高などと併用することで、ボリンジャーバンドのシグナルの信頼性が向上し、より正確なエントリー判断が可能です。

Q4. どの時間軸で使うのが効果的?

トレードスタイルにより異なります。

【デイトレード】:5分足~15分足
【スイングトレード】:1時間足~4時間足
【中長期投資】:日足~週足

それぞれの相場環境に合わせたボリンジャーバンドの利用が重要です。

Q5. スキャルピングやデイトレードでの利用は可能ですか?

はい。短期のチャートでも、1分足や5分足での±1σや±2σのシグナルを用いることで、迅速なエントリー判断が可能となります。

まとめ

ボリンジャーバンドは、株価のトレンドや変動幅を視覚的に把握できる優れたテクニカル指標です。

基本構成やチャートの見方、そして逆張り・順張り・スクイーズ戦略といった具体的な活用法を理解することで、トレードの精度が向上します。

ただし、シグナルのフェイクやレンジ相場での不安定さ、パラメータ設定の影響など、注意すべき点も多いため、他の指標との組み合わせやリスク管理が不可欠です。

この記事を参考に、実際のチャートでボリンジャーバンドを検証し、ご自身の投資スタイルに合った最適な設定と戦略を見つけてください。

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